お茶の事

お茶は、世界中で1番広く飲まれている嗜好飲料である。
一日平均20億人が毎日1杯ずつお茶を飲んでいる。
お茶は、茶樹の葉を利用して作られる。
その歴史は古く、神農本草によれば、 3000年以上の昔、神農が数々の薬草を探しているうちに毒にあたり、茶を喫してこれを癒したとある。
神農は中国の伝説上の帝王で、漢方薬の神様としてその想像画が伝えられている。
茶は初期には薬として用いられていたが、保存するため乾燥したり、蒸したり、炒ったりしているうちに、その香りと味がいろいろ好ましく変わることを知った。
そして長い年月の経験と工夫を経て、今日のようにいろいろ特徴のある多くの種類のお茶が作られると言われている。
茶は、茶樹以外の植物の葉や種子を原料とした飲み物にも使われている。
マテ茶、ハーブ茶、麦茶、ハト麦茶など薬効を主にしたものである。
それらを理解することで本当のお茶の特質を理解する上にも役立つことと思う。
お茶を飲むとき、その製造法や成分、体の効果などお茶を理解しているといっそう美味しく飲めるのでは。
中国の茶祖といわれる陸羽による世界最古の茶の科学書「茶経」には「茶は南方の嘉木なり」とあり、日本の茶祖と言われる栄西禅師による「喫茶養生記」には「お茶は養生の仙薬、延齢の妙術なり」と述べられている。